「Coinhive」という単語を最近よく聞かれる方も多いのではないかと思います。

他人のCPUを使って、勝手にマイニングされてしまうとの事なのですが、これはなかなか難しい問題です。逮捕された方と逮捕されなかった方の明暗を分けたのは、「Coinhive」についてしっかりとサイト上に明記してあったかどうかであったとも言われています。

簡単にマネタイズ出来る事から、仮想通貨関連で有名な方は試していた人も多いはずなので、そういった所から名前を聞いた事がある方も多いのかもしれません。

ですがこれ、何故「警察」が動いたのでしょうか？

何故、逮捕にまで至ったのかを調べて見ることにしました。

Coinhiveとはどの様なものなのか？

WEBも新しい可能性としても考える事は可能。そう思っていたのがCoinhiveだったのですが、警察の見解ではWEB閲覧をするユーザー側に一報入れておかないと「違法」と解釈されるようです。

難しいのはこのポイントで、上記だけが違法の原因かと考えると、AdSenseやGoogle AnalyticsなどのJavaScriptもダメだと言いかねない状況です。

ここで出る疑問として、そもそも「Coinhive」は違法なのか？となります。まさかマイニングをしているから違法となるわけでは無いでしょうし、原因があるとしたらCoinhiveの自体かもしれません。

Coinhiveとは？

ここで噂のCoinhiveとは一体どういったものなのか、簡単に解説をすると、

サイトにソースコードを入れておくと、閲覧者（ユーザー）のCPUを利用してマイニングを行う。マイニングされた仮想通貨（モネロ）はサイト管理者のものとなる。

つまりはサイトに閲覧しに来た方のCPUを借りてマイニングを行うということです。最近は重い動画の広告なども話題になっていますが、それらと同じようにjavaScriptを使用するので、CPUを使い電気代が少し割高になります。といっても、ずっとサイトを閲覧しているわけではないので、誤差の範疇と考えられるのも事実です。

現状では「Coinhive」自体には問題があるとは思えません。

どの法律に抵触したのか？

「不正指令電磁的記録取得・保管罪」に抵触したと言われているのですが、そもそもウイルスのように不正なデータを相手のCPUに忍ばせるわけではありません。

確かに電気代がわずかにですが、上昇する（電気代が増える）というのを理由にされてしまうと、閲覧者に不利益と取れるかもしれませんが、この辺りは難しい判断かもしれません。

わずかにではありますが、確かに通常のサイトを見るよりも、確実に電気代は掛かるのは事実です。

違うものへと例えを変えてみよう

仮想通貨の話として考えるからこそわかり難いのかもしれません。例えを変えてみる事にしました。あまりに原因がわからないので、少し現実風味の考え方をしてみましょう。

例えば、知らない方の家の冷蔵庫を勝手に利用して、ジュースを冷やして飲む、だったり隣の家の電源を勝手に利用してスマホの充電をするというのはわかりやすいかもしれません。

これだけを聞くと嫌な行為に感じるかもしれませんが、気が付かないうちにそれが行われてると考えると、実害は電気代だけとなります。それも軽微なものなので、そういった事をされていると思わなければ気にせずに生活をしてしまいそうです。

ですが、考えてみてください。今までは危機感を持っていなかったのが、隣に仮想通貨のマイニングと言う怪しそうな名前をした人が転居してきました。これは怪しいぞ？何かされてるんじゃないか？勝手にマイニングされているから、これは違法じゃないのか？

こういった流れなのではないかと、勝手に想像しています。

更に言うのなら、サイトの運営者は仮想通貨という「利益」を得る事ができます。他人のものを無断で利用して、利益を得る。これがダメだと判断されたのかもしれませんね。

「クリプトジャッキング」について知っておこう！

ハッカーが、ユーザーのブラウザを利用して、ビットコインのような暗号通貨を得る行為を、クリプトジャッキングと言います。今回の件もこれに当てはめられたのかもしれませんね。

どのようにユーザーのブラウザを利用するのかは様々な手法があるのですが、今回の日本で起こったCoinhiveの問題と同じようにサイトにコードを埋め込んで行われる事もあります。しかしながら、それは自分のサイトではなく、全くの他人、または企業が運営しているサイトなのです。

ハッキングをして知らないうちにマイニング用コードを埋め込まれていたと言う事が起こっています。

ならばサイトを閲覧しなければいいのかということでもなく、ハッカーはWIFIのソースを改竄し、ハッキングした上でユーザーのPCやスマホにマイニング用コードを埋め込むことも出来るようです。

こうなると、どうやって防げばいいのかわからないですよね。

続報は非常に大事になりそう

あくまでも、今回Coinhiveで警察に家宅捜索をされた方などは、他人のスマホやPCにマイニング用コードを埋め込んだわけではありません。

自分のWEBサイトやページなどに埋め込んでいたとの事です。これに関して問題があるとは、正直な所あまり思えないです。

そう考えるとやはり、警察が問題だと思ったのは、無断で、他人の家の電力を使って「利益」を得ていた事なのかもしれません。

ハッカーが利用したという話題も2017年には出ていたので、それも警察を動かした理由としてあるのかもしれませんね。

少なくとも、不正指令電磁的記録取得・保管罪と言われると首を傾けてしまう摘発だったのではないでしょうか。